サイクリングルート設定の手順は次の通りです。
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- まずルート設定の目的を考えます。「市民の足として使われる自転車が安全に走れるルートを指定する」ためなのか、「観光で来た人がレンタサイクルで楽しめルートを指定する」のか、それとも他の目的なのか、といった具合です。
- 次にそれをもとにして『ルートのコンセプト』を決めます。ポイントは、「誰に、何のメリットを、どのように、与えるルートなのか?」ということを、明確に一言で表すことです。
- ルートのコンセプトが決まったら、いよいよ具体的なルートを検討します。まず第一に道路の安全性、次にコンセプトに沿って、速く走れるルートを選ぶのか、観光施設の多い道を選ぶのか、景色の良い道を選ぶのか、など選択の基準が分かれてきます。
- ある程度候補が決まったら、実際に走って確かめてみます。この時必ずクルマで走るのではなく、自転車で実際に走ってみましょう。自転車で走らないと、走れない箇所があることはもちろん、自転車に危険な箇所なども見落としてしまう可能性が大いにあります。
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この作業を何度も繰り返し、連続性のあるルートができるのか、ルートの目的が達成できるのか、検証を繰り返します。
サイクリングマップ制作についても、ルート設定と同じく、その目的がとても重要です。
「誰のためのマップなのか?」 使う人(ユーザー)のことを考えながら、そのユーザーに合わせて、危険箇所や観光施設など、必要とする情報を入れて制作します。
参考に、全国のルート設定の事例を以下に紹介します。
事例:岡山県サイクリング推奨8ルート
観光客向けの自転車マップの好例
- 県内のサイクリング推奨8ルート(初級2ルート、中級4ルート、上級2ルート)。他に26サブルート
出典:岡山県HP
事例:静岡市自転車コースマップ
平日と休日を分けたマップの好例
- 「(株)シマノ」「自転車活用推進研究会」が協力。平日マップは利用者のヒヤリ・ハットマップとして作成。
- 休日マップは市内の名所・旧跡等を巡る7つのコースを掲載
出典:静岡市HP
事例:千葉市走りやすさマップ
主に住民のための自転車マップの好例
- 平成22年度~平成24年度に市民ボランティアが実走調査した結果をまとめたもの
出典:千葉市HP
事例:宇都宮市自転車マップ
観光客向けの自転車マップの好例
- 宇都宮の観光スポットなどを「愉快テーマ」に沿って自転車で巡る14本のサイクリングルートや宇都宮ブリッツェンのコラム、自転車の安全利用のルールなどを掲載。
- ポケットに入るサイズに折り畳める
出典;宇都宮市HP