自転車活用推進計画案のパブリックコメント募集

2018年4月13日に第4回有識者会議(自転車の活用推進に向けた有識者会議)が開催されました。
http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/bicycle-up/index.html

この配布資料に概ねの内容が載っているのですが、
この会議を受けて、4月27日から「自転車活用推進計画(案)」がいよいよ公表されました。

そして5月10日までパブリックコメントを行っています。

報道発表資料:自転車活用推進計画(案)に関するパブリックコメントを実施します! - 国土交通省
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

 

暮らしやすく快適な自転車社会に向けて、ぜひとも建設的な意見を寄せましょう!

 

5月10日追記

パブリックコメントの意見を当社代表として、意見提出しました。

本当はもっともっとたくさん言いたいことはあったのですが、あまり多いと1つ1つの価値がかなり薄まってしまうので、4つに絞りました。

かなり集約は大変かと思いますが、国民の意見をどのようにくみ取ってもらえるか、楽しみです。

以下、提出資料からそのまま転載します。

~~~~~~~~以下、転載~~~~~~~~

・大きくは、次の4つをお願いできればと思います。

<1.15番目の施策『自転車安全利用の促進』において「自転車ルール遵守を達成するための課題の検討」という措置の追加をお願いします。>

<2.「サイクルトレインを、観光と関係ない分野(例えば6番目の施策「まちづくりと連携した取組」など)で入れていただきますようお願いします>

<3.4番目の施策『地域ニーズに応じた駐輪場の整備』の③に関して、「鉄道事業者への積極的な協力を求めていく」とありますが、「等」を入れて「鉄道事業者等」としていただきますようお願いいたします>

<4.数値目標については、『政策の目的となる指標』を入れていただきますようお願いいたします。(例:CO2削減目標、交通事故削減目標、自転車での観光入込客、健康人口の割合、医療費の削減目標、など)>

 

<1.15番目の施策『自転車安全利用の促進』において「自転車ルール遵守を達成するための課題の検討」という措置の追加をお願いします。>

・自転車ルールの遵守が現在ほとんどできていないことは、周知の事実であり、とても大きな課題であることは言うまでもないかと思います。

・多くの措置をあげていただき、また「公務員へのルール周知徹底」によって見本を示すことは本当に良いことだと思います。

・しかし、そもそも守ることのできない道交法のルール(歩道での徐行、右左折時のハンドサインなど)があることで、ルールの遵守は実現できないのではないでしょうか。

・守ることのできないルールがあることで、結局「守らなくてよい」という風潮を作り出しているのではないでしょうか。

・また、「サイクルツーリズム(大規模自転車道の整備)」等ともからみますが、多くのサイクリングロードは自歩道であり、ルールを遵守していては徐行になり、快適なサイクリングができない環境にあります。

・以上を踏まえ、ぜひともこの課題の解決のために「課題の検討」だけでもよいので、措置に盛り込んでいただければと思います。

 

<2.「サイクルトレイン等を、観光と関係ない分野(例えば6番目の施策「まちづくりと連携した取組」など)で入れていただきますようお願いします>

・法第8条の基本方針に「11. 自転車と公共交通機関との連携の促進」がありますが、「鉄道駅での駐輪場整備」「シェアサイクルと鉄道の連携」「観光でのサイクルトレイン等」以外の視点が見当たらないと認識しています。

・計画案の中に、「自家用車利用を、公共交通機関の利用との組み合わせを含めた自転車利用へ転換する」とありますが、現在の措置の中では「シェアサイクルの利用」のみがこの視点になっているように感じられます。

・東京と地方によって状況が全く異なってくると思われますが、自家用車からの転換においては、地方におけるポテンシャルが高いと思われます。シェアサイクルでできればそれでもよいですが、その実現が確実でない限りはその他の施策として「サイクルトレイン・サイクルバス」等の施策も必要ではないでしょうか。

・欧州等の例を持ち出すまでもなく、観光に限らず、サイクルトレイン等は非常に有効な施策かと考えます。よろしくお願いします。

 

<3.4番目の施策『地域ニーズに応じた駐輪場の整備』の③に関して、「鉄道事業者への積極的な協力を求めていく」とありますが、「等」を入れて「鉄道事業者等」としていただきますようお願いいたします>

・まず前提として私は鉄道事業者の利害関係者でないことをお伝えしておきます。

・駐輪場の整備に関しては、鉄道駅の周辺における駐輪場整備により、大幅に放置自転車を削減されてきたことは、本当に素晴らしいことと思います。

・それにより、鉄道駅への通勤・通学需要に限らず、商店街等での買い物利用など、様々なニーズに対応した駐輪場が求められていることは、まさにご指摘されている通りかと思います。

・ひるがえって、日常利用での自転車利用者の立場で考えてみると、買い物利用以外に業務利用としての自転車利用がありますが、オフィスビルに駐輪場がないことも大きな課題となっています。

・通勤・通学ではない自転車利用者の立場で見ると、自転車を利用しない理由としては「駐輪場がないから」という理由が非常に多くあります。鉄道駅でも不足している地域はありますが、オフィスビル内に利用できる駐輪場がないことも、自転車利用を大きく妨げている理由かと思われます。

・今回の計画ではオフィスビルに関する視点がどこにも見当たりませんが、その視点を入れるためにも、どこかに入れておく必要があると考えた次第です。

・自転車利用率の向上にとって、非常に大きな問題かと思います。よろしくお願いします。

 

<4.数値目標については、『政策の目的となる指標』を入れていただきますようお願いいたします。(例:CO2削減目標、交通事故削減目標(全体)、自転車での観光入込客、健康人口の割合、医療費の削減目標、など)>

・今回の計画で数値目標を設定されたことは、本当に素晴らしいことと思います。

・どれも目標達成への意気込みが感じられるすばらしい設定だと感じますが、KPI(重要業績評価指標)が多く、KGI(重要目標達成指標)がほとんどないように感じます。

・法の基本理念にもあるように、交通安全だけでなく、健康増進や環境負荷低減など、多くの効果があるからこそ、予算をかけてまで自転車利用が政策として推進されるべきかと思います。

・「サイクルポートの設置数」や「交通安全指導の学校の割合」等もとても大切ですが、それを達成した結果、健康増進や交通安全、環境負荷低減がどのように達成されるかが最も重要ではないでしょうか。

・自転車だけが政策ではないためKGIの設定は難しい面がありますが、KPIを達成したところでKGIが達成できなければ、何の意味もないことに大切な税金を使ったことになってしまいます。

・指標の設定にあたっては、そもそも現在その指標がないものもあるかと思います。しかし、それであればなおさら施策の検証もできないと思いますので、これを機にぜひ指標の設定と統計の整理をお願いできればと思います。

 

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